higashinaoko2009-10-13


原稿とゲラの仕上げと送付。

夕方、フォトエッセイのための写真を撮りにいく。
歩道橋の上から、下を通る車の光を撮ろうと待ち構える。
紺色のラインの入ったバスが、よいぐあいに通りかかる。これがゆきすぎるところを後ろから撮ろうとしたら、電源のマークが赤くなっていて、バッテリー切れ。あれ。間の悪い。
しばらく走ったら充電できる装置などがついていたら、走ったのに。
目にうつるものの、記憶に残るものと残らないもののふりわけは、どんなカラクリになっているんだろう。
京都に日帰り旅行に行ったとき、お昼に買い食いしたたこ焼きを食べながら友達が、肩をひくっとさせて「このたこ焼き、たこ入ってないやん」と言ったこと。たしかに入ってないやん!、な、たこ焼きは、2色あった、たこ焼きの包みの、赤い方(一見さん用)をわたしたおばちゃんの判断によってつかまされたものでした。こんなどうでもいいような記憶、まだ残っている。もう30年近く前のことなのに。おばちゃん、今もあのような商売してはるんやろか。
そして、昨日のことも、今日のこともどんどん記憶からぼろぼろこぼれ落ちる。
あんまりいろんなことを覚えていたら、辛いから、忘れられるって、わりあいすてきなことかもしれない。忘れようとしても思い出せない、って言葉が好きです。人って適当。適当という言葉には、少し悪い意味と、少しいい意味が同時に存在している。


夕ご飯はカボとその友達が作ってくれた焼きそば。
富士名物、だったかな、肉かすと呼ばれるものを入れたもの。肉かす。直裁なネーミングです。


・街をゆき子供の傍を通る時蜜柑の香せり冬がまた来る   木下利玄


蜜柑も青蜜柑ではなくて、黄色いものになってきました。