サイレント映画

きのうの夕方から身体がだるくてだるくて風邪をひいたもよう。
もうろうと学園から帰り、伏せる。

家中に苔のような茸のような珊瑚のようないろとりどりのものがたくさん生えて、きれいだけど、このままでいいのかな、と思っている夢を、「ゆきー」というカボの声におこされる。

窓の外がまっしろ。ふぶいていて、すでに積っている。はつゆき。ゆきだ。
途中目がさめたりしながら11時間くらい寝たので、風邪はだいぶよくなった気がする。


夜は、絵本作家の本下いづみさんに誘われて、澤登翠さんの活弁リサイタルに行ってきました。

大正時代の日本ものを2本と、1920年のアメリカの「狂へる悪魔」。ジキル博士とハイド氏を最高の美男子と呼ばれたジョン・バリモアが演じていて、すごい迫力でした。

じつは原作をちゃんと読んでなかったのですが、ハイド氏がどんな悪事を働くのかと思いきや娼婦を買うという程度のもので、なんだかかわいいなあ、なんて思ってしまいました。

去年観た「笑う男」といい、サイレント映画の表情のつけ方は、死に物狂い感があって、圧巻でした。いろいろ観てみたいなあ、サイレント。


・こころかえてしまったひとのゆびさきのでこぼことして あい して います  東直子