ぽえちゃんの髪飾り

higashinaoko2004-08-19



 朝、ポプラ社にて『愛を想う』の初稿打ちあわせを木内さん、斉藤さんと。半透明のアクリル板で仕切られた打ちあわせ部屋の中に「ゾロリルーム」があって、ゾロリの等身大(?)のボードがしずかに腕を上げていた。


 へぎそばをごちそうになって、解散。夜、「浴衣でビール」企画があるので、ひさしぶりに浴衣を買おうと思い立ち、丸井に寄る。

 着物のことはまるでわからないので、お店の人にみたててもらう。「これなら、これから結婚して子供が生まれたら、夕涼み会なんかにも着て行けますよ。」と言われる。もうぜんぶすませました、とも言い出せず、へぇ、と気の抜けた返事をする。

 結局山口小夜子デザインの桔梗柄の渋い赤い色の浴衣を購入。「元禄袖」という丸いカットの袖がお気に入り。


 家に帰り、汗をかきながら慣れない着付けをして、ふたたび多摩川を越える。九段会館のビアホールへ。

 台風の影響か、メニューまで飛んでいく強風の中、旧友、新友とりまぜた、たのしい会だった。となりのテーブルにいた軟派なドイツ人に、どうして浴衣を着ているのか、と訊かれ、ハギーちゃんが流暢な英語で、彼女はいつも浴衣を着ているのだ、と答えてくれる。「ウッソ」という返事がかえってくる。


 そして。ぽえちゃんの隣で写真を撮ってもらっいて、あれ、衿が逆、と気づかれる。え……。あっ、私、右前ではないか! うろたえる私に、村井さんや位頭さんから、東さんだから、いいんですよ、と慰められる。そうか、いいのか、と一瞬納得するものの、それって、どういう意味なんだろう……。


 夕方からずっと死んでいる人の紅い浴衣姿だった私は、電車にゆられ、深夜、無事帰宅。わたしによく似た顔の娘がまだ起きていて、どうだった、浴衣は、と訊かれる。