おまけのうな丼

　横浜の友達の家に行く。「恥ずかしいビデオを持ってくる」というのがテーマだったので、ビデオをいくつかみつくろって持って行く。

　１９９６年のお正月に撮った新春短歌歌合戦という番組。平安絵巻の上に「歌人」の文字がうかび、それぞれモノクロの画像の中で普段の生活が映しだされたのだった。世間の歌人のイメージってこんななのか、ＮＨＫ的把握なのか。
　みんなちょっとずつ若い。　大きな黒縁眼鏡の穂村さん、色つき眼鏡の島田修三さん、ショートカットの紫苑さん、いつもうすく笑っている治郎さん、髪を束ねた岡井さん、など、たんのういたしました。
　レフェリーの１００人の学生さんにときどきマイクが回るのだが、あ、入谷いずみさんではないか。理路整然と受け答えをする入谷さん。河野裕子さんの歌にあった「鬱、薔薇、皴」という字を、失礼ですが、書けますか？という質問に、書けると思います、と毅然と答えていて、かっこよかった。

　他にアニメの「屋根裏の散歩者」、「ニョッキ」、つくし組フリージャズふう「おもちゃのチャチャチャ」、「小池光氏が偶然うつりこんでいる写真」、など見る。

　生まれてはじめて店屋物のそば（うな丼つき）をごちそうになり、夜もふけるまで話しこんだのだった。