higashinaoko2012-06-10

朝、帯広からグリーンアスパラを送っていただく。
新鮮で実に美味しい。ほんのり甘くて、味付けしなくてもいいくらい。


夕方、春日のシビックホールへ。
短歌の審査員として参加した「しいか.com」http://xn--n8jo8a.com/ のイベントへ。

声優さんによる名詩名歌、選者賞作品の朗読、谷川俊太郎さんのビデオ出演、朝吹真理子さんの詩の朗読など、様々なジャンルが「言葉」を介してせめぎあう刺激的な会でした。

学会仕事の終わった髭さんと、レンタカーを借りて、糸島へ足をのばしました。
父がそこに家を建てたので、福岡から引っ越して、一年だけ住んでいたのです。


住んでいたころは糸島郡だったところが糸島市にかわっていて、住所からはたどれなかったのですが、染井という交差点を目印に行くと、住んでいた家に辿り着きました。
今はもう人手にわたった家なので、遠巻きに、しかし熱心に眺めていると、畑仕事をしていた人に声をかけられました。
私たち一家のことも覚えていてくれて、いろいろ話しこんでしまいました。
山に続く道を少し歩くと深い森に続いています。
劇的に変わったところもありましたが、ここは全く変わらない、というよりますます深度を深めているようです。

中国新聞のフォトエッセイに書きました。

http://chupea-mura.jp/circle/article/;jsessionid=BDEA59E226CB72E48112E06B1855CA54?cid=29&aid=9328


昼間見た、糸島の海は、今までみたどんな海よりも水が澄んでいたように思います。

私が住んでいた四十年前にはなかった地下鉄に乗り、かつて住んでいた町、唐人町へ。
住所を頼りに探すと、アパートの前にあった川がなくなっていて、住んでいた社宅のアパートもマンションに変わっていました。
姉と一緒に通っていた幼稚園、小学校はそのままの佇まいで存在し、小学校の前のよろず屋さんも健在で、看板さえも同じままでした。
すっかり忘れていたものが、ああそうだったこんな路地だった、と記憶がざわざわと蘇りました。
紙芝居屋さんが来ていた公園もありました。
福岡の木々、住宅地に生えているものとしては、こころなしか大きいです。


福岡市内には、人魚のお墓もありました。

午前、渋谷のNHKへ。
NHKラジオ第1「オトナの補習授業」収録。

司会は勝村政信さん、ゲストは春香クリスティーンさん、私は短歌講師として参加しました。
今回は総合テーマが「相聞歌」で「声」のテーマ詠でした。
久々にラジオでの選歌、「ケータイ短歌」時代の常連さんもご参加下さり、とても充実した選歌となりました! ご投稿ありがとうございました。


午後、絵本の打ち合わせに木内達朗さんの事務所ペンスチへ。
木内さんの初の漫画本『チキュウズィン』の校正も佳境に入っていて、とてもお忙しそうでした。


夜、8時発の飛行機で福岡へ。

東海道線に揺られて鎌倉へ。

作家の朝吹真理子さんをお迎えして、穂村弘さんとともに歌をつくる企画の2回目です。

北鎌倉の寺院をめぐり、鎌倉駅前の静かな部屋で歌会。

朝吹さんとゆっくりお話したのは初めてでしたが、野生の栗鼠のように愛らしくて魅惑的な方でした。




アヤメ類は盛りでしたが、アジサイはこれからのようでした。


午後、恵比寿へ。

俳人の坊城俊樹さん、柳人のやすみりえさんと私とで、三人が監修に関わっている、8月に土屋書店より出版予定の『五十歳からの俳句川柳短歌の教科書』のための鼎談。
近いようで、とても違うそれぞれの詩型のあり方と現在の状態を忌憚なく話せ、非常に楽しく、実りある時間でした。