堀内誠一さんの絵

乃木坂で角川「短歌」の「うたびとの時間」の撮影をしたあと、打ち合わせのため、くもん出版へ。
出たばかりの「はじめてであうえほんシリーズ」です、とわたされた『かにこちゃん』という本に「ほりうちせいいち」の名前を見て、え、と声をあげてしまう。『ぐるんぱのようちえん』や『たろうのおつかい』のあの堀内さんは、20年以上も前に亡くなられているから。
色のシリーズの「赤」のものとして40年前につくられたものだそうで、ずっとくもんの教室だけで読み聞かせに使われていたものを、今回シリーズの第一作として復刻したのだそう。
主人公は赤いカニ。片方のハサミがちょっと大きな、シオマネキ。
デザインが、かわいくて、モダンで、スタイリッシュで、堀内さんってやっぱり天才、と思ってつくづく見つめてしまう。
言葉は、詩人の岸田衿子さん。体にひびくやさしい言葉。

絵本といえば、酒井駒子さんの新作『くまとやまねこ』(テキストは湯本香樹実さん)も、痛切だけどあたたかい絵本でした。
モノクロの絵に、エッツの『もりのなか』を思い出してしまったり。