花まつりの日

4月8日。お釈迦様の誕生日、花まつりの日ですね。
うちの近所のスーパーは、めずらしい仏教系スーパーなので、4月になると、入口に甘茶をかけられるお釈迦さまが登場し、お線香もあげられるようになっています。
先日、一本供え、甘茶をかけさせていただきました。
お供えして、手を合わせるのですが、手を合わせながら、最近のわたしは、なにも考えません。
瞬間、神妙になるだけです。
なるべくしてそうなったのか、自らそうしているのか分からないけれど、まわりにいつもかすかな風が吹いているような隙間があって、その中で生きているので、絶対にこうしたいという強い望みのようなものがないのかなあ、と思ったりします。
今、自分を動かしているものは、今さらかすかに芽生えた責任感のようなものだろうか。
この連載が終わってきちんと本になるまでは見届けなくては、というようなものの重なりでできているというか。
おそらく自分の奥底にはドロドロと妙な燃料が燃えている感じがしますが、うまく言語化できません。


というわけで、ということもないですが、『群像』5月号に「廃モノ考」というエッセイを書きました。
だれしもいつか行きますね、本物のお化け屋敷。そんなエッセイです。


・眼鏡屋は夕ぐれのため千枚のレンズをみがく(わたしはここだ)  佐藤弓生


短歌日記