短歌のたのしみ本

higashinaoko2007-01-16

ああ、あたたかい。春のようです。

最近出た、短歌を肴におもしろく書かれた本を2冊ご紹介。

松村由利子著『物語のはじまり 短歌でつづる日常』(中央公論社 写真1・装画は、木内達朗さん!)
石川啄木斎藤茂吉といった近代歌人から最新の現代歌人の作品から想起されるさまざまな物語を綴った評論集。
新聞記者だった著者ならではの問いかけが発せられていて、文章は読みやすいけれど、するどくてときどきはっとします。拙作も一首引用されています。

高柳蕗子著『雨よ、雪よ、風よ。』(北冬社)
「主題で楽しむ100年の短歌」シリーズの第一弾、「天候の歌」です。「雨」と「雪」と「風」の歌をたっぷり味わえます。
高柳さんの文章を読んでいると、言葉の呪術性を論理的に獲得できる気がします。拙作もいろいろ引用していただきました。

というわけで2冊とも、新鮮な角度からの短歌の楽しみ方ができておすすめなのです。