晴れ、一瞬雨

 じりじり朝日の照りつける中、学校に忘れ物を届けに行った帰り、シロップとコロン(ハムスター)のお墓に寄る。団地の裏の枇杷の木の下に野花を摘んでお供えしようとしたら、白い砂の上に青い透明な石がころがいくつも転がっている。なんだろう、と考える。白い砂には黄やピンクのものも少しまざっている。ははーん。誰かがいらなくなった金魚鉢の砂をここに捨てたな。縦に振り捨てたらしく木の下にほそながく白い砂は広がっている。ところどころに透明な石。天の川みたいだ。むらさきと白い花を添える。
 ハムスターの墓にした枇杷の木は、実は子供たちが最初観葉植物の鉢に埋めて、芽が出てきたので、鉢に植え替えて育てているうち、大きくなったので、団地の裏にこっそり植えたのだ。もう10年以上たつかなあ。わたしの背より高くなった。でも、実はまだつかない。


 次回作「ハルニレの木の下で」初稿を仕上げる。



 夕方、「ロビンソン*ロビンソン」の場当たり稽古を観に行く。虹組のみ衣装をつけての稽古。衣装をつけると、カラフルな花がひらいたみたいで、たのしい。


枇杷の木の根もとの白き貝殻を夢のしるしとして眠りおり   東 直子