地元にて家族と「のぼうの城」鑑賞。
とてもおもしろかったです。
支城が本城よりもねばっていたという、歴史の本流からすると取りに足らない事実で、ようするに「がんばった」ことだけが残る応戦だったのだけど、どんな場所のどんな時間にも人の思いが流れているということが感じられる、沁みる実話だと思う。
ただ立ってるだけでただものではない光を帯びる野村萬斎のたたずまいがすばらしかった。



午後、鳥の写真を撮る人に付き合う。
日向に座っていると、一匹の赤とんぼが何度も身体に止まる。
赤とんぼは、生きている間にだんだん身体が赤くなるという。
その赤とんぼは真っ赤だった。
人なつこいというより、死期が近づいていて疲れている、らしい。
あたたかい陽のさすベンチが俺の場所だ、とでもいうように、私たちが去ったら、すぐにベンチに止まったまま、動こうとしなかったです。



夕暮れ、平山城址公園へ。
誰もいないつめたい公園で細長い椎の実らしき実を拾う。
水に入れて、沈めば椎の実。浮いたら別の細長いどんぐり。
仕分けた物をフライパンで煎って、ほんのり甘い野趣の味を堪能しました。