夕方、学士会館へ。
現代歌人協会公開講座を聴講。
今期最終回の今回は宮柊二塚本邦雄について。
パネリストは坂井修一、佐伯裕子、篠弘の各氏、司会は松平盟子さん、総合司会は穂村弘さん。


一人称的短歌の宮さんと三人称的な言語表現の塚本さんとは作風が大きく違うのですが、「戦争」そして「日本」という大きなテーマからの切り口から二人の共通性も見えてきた気がします。
新たに「国」を意識せざるを得ない今、彼らの歌がこれまでとは違う響き方をしていることを実感した夜でもありました。


・さ庭べに夏の西日のさしきつつ「忘却」のごと鞦韆(しゅうせん)は垂る      宮柊二『晩夏』
・突風に生卵割れ、かつてかく撃ちぬかれたる兵士の眼    塚本邦雄『日本人霊歌』


来年度の公開講座は、これまでの担当だった、松平さん、穂村さん、谷岡さんに代わり、坂井さん、佐伯さん、久我さんによって4月からまたはじまる予定です。