本阿弥書店25周年記念パーティー如水会館に呼ばれ、お祝いしてきました。この会社の「歌壇」で賞をいただいた縁で、歌集とエッセイを出させていただいてます。お世話になっております。
私が所属している「かばん」も今年25周年。同い年だったんですね。


会が終わるころ、恒信風の袋回し句会があるからと佐怒賀正美さんに誘われ、そちらに合流。袋回しとは、袋に書かれた題を見て数分で俳句をつくり、袋の中に投句する遊び。いくつ作ってもいい。推敲している暇などありません。5分×5題、約30分で18句作りました。
ろくな句ではないと思いますが、メモがわりに。


【額】
額よりしたたり落ちる鳥の声
まあ今度額あぢさゐのはなざかり
天然のカツオの額よろしくて


【皿】
お皿割る深夜に母になりました
少年の皿うどんより取るにんじん
血も皿も同じ力でやつてくる


【酢】
酢酸のにほひとなりて子も夫(つま)も
酢の中に沈みし梅のころぶまで
父黙るすし酢の香る午後四時に
酢こんぶを好みし五才女児眠る


【煮込】
二人ともバカだ煮込まれてしまふ
梅雨入りの神田に照りし煮込かな
煮込まれてくたくたなんかうれしいか
ぼく煮込むめまいするまで君待たせ
ここに来て煮込みを食ふか十二年


【ルリ】(出題、東)
この人といつしよぢやいやとルリの泣く
ネクタイを畳に並べ遊ぶルリ
ルリとルミいつしよにわらふかもしれぬ