モロッコ

修理を頼んでいたアクセサリーを受け取りに、新宿高島屋に行く。
一階の入口から入ってずんずん中に入っていくと、白い壁にぶつかりそうになる。
一部改装中なのだった。
改装の壁を回避して、ぐるぐると店内を歩き回るが、目当ての店が見つからない。さては、この改装中の白い壁の中か、と思ったが、階違いだったのでした。


その後、新宿サザンテラスのアフタヌーンティーにて打ち合わせ。モロッコティーというものを初めて飲む。生のミントと干しぶどうの入った小さなガラスコップに緑茶のようなものを注ぐ。ふしぎなすっきり感。モロッコといえば、「カサブランカ」。「そんな昔のことは忘れた」ですねえ。「その曲は止めろ!」ですねえ。


さてさて、22日発売の「週刊文春」に岸本佐知子さんのエッセイ集『ねにもつタイプ』の書評を書きました。いろいろなところをくすぐられ、ヤラレタ! という感じのエッセイ集です。50話ちかいエッセイのひとつひとつにクラフト・エヴィングさんの小粋なイラストがついていて、それもとてもイイのですが、書評では分量の関係で触れることができなかったので、ここに書いておこう。


「短歌研究」3月号に、「離脱」というタイトルで7首。1月に書いた短歌。読み返すと、内容が、自分でもなんだかこわい。


「歌壇」3月号にテーマ別2006年のアンソロジーの「食」部門に1首。これは既出歌なので書いてしまおう。
・一体の人形つくりあげるごと竹ぐしに刺す牛スジの片    東直子
昨年度のたくさんの作品の中から、なぜ、よりよってこれを選んだのか、自分。一部改装中だったのか。


「NHK短歌」3月号の「巻頭秀歌」で前登志夫さんに一首紹介していただきました。
・冬陽入る家具屋の家具はうつくしきあまたの指紋燃やしておりぬ  東直子

 前さんらしい、奥深い解釈をいただいて、たいへんうれしく面映く。