ともに「かりん」所属の、久山倫代歌集『弱弯の月』・松村由利子歌集『鳥女』批評会へ。
それぞれの歌集レポートと2冊の歌集をまとめて短歌の現在を語るコーナーがあり、合計9人のパネリストから興味深い意見が出て、収穫の多い会でした。
・死後処置にわが縫い寄せし創面のつかざることを死と思いたり 久山倫代
・皮膚科医のかなしさ今しすれ違いし老紳士の顔に癌見つけたり
〃
・大きなる鍋の一つか会社とは煮崩れぬよう背筋を伸ばす 松村由利子
・逆流性食道炎の取材しつつ晩春は何か込み上げてくる 〃
久山さんは皮膚科医、松村さんは新聞記者。それぞれ職場詠に迫力があって魅かれたのでした。
写真は、おすすわけのお花です。