俳壇賞・歌壇賞

昨日の夕刻、アルカディア市ケ谷で行われた、第20回俳壇賞、第17回歌壇賞授賞式に参加してきました。

私が受章したのが第7回だったのでちょうど10年たったのだなあ、と、今日は感慨深く冷蔵庫をながめました。
というのも、授賞式の数日後に冷蔵庫が壊れて、賞金で買ったからのです。
それはともかく。

歌壇賞を受章されたのは、「コスモス」「棧橋」の米田靖子さんと「りとむ」「太郎と花子」の樋口智子さん。


・田の神をまねかむ匂ひそこはかと乳のにほひて山ざくら咲く 
                        米田靖子
・とほいとほい原野の声が聞えきた「もとに戻っていいんぢやないの」                      〃


・不在という空間のなか透明なキリンが闊歩している真昼  
                          樋口智子
・近郊は過呼吸気味に朝迎え吸って吸いこむ駅とう臓器  〃


農業に携わっている体験を祈るように詠む米田さん、都市生活を感覚的に詠む樋口さん。好対照な作風の二人の受賞、今後がとても楽しみです。


会の様子は、奥村晃作さんが例によって、その日のうちにUPされていますので、こちらをご覧ください。↓ ワタシハドコニイルデセウ。

http://www5e.biglobe.ne.jp/~kosakuok/nisi.html

奥村さんの最新歌集『スキーは板に乗ってるだけで』(角川書店)は、奥村さんらしいタイトルだなあと感心することしきりです。

そういえばトリノオリンピックがはじまりましたねえ。


短歌日記