ぷらむ短歌会。


 今日の題詠は「肩」。何らかの思い出とむすびつけた歌が多かったように思う。


 歌人紹介は、中川佐和子氏。先ごろ出た、邑書林の『中川佐和子集』を参照に、第一歌集『海に向く椅子』の歌を中心に。家族や日常生活にふいに生まれるふしぎな瞬間を切り取るのがとても巧い。子供を冷静に、かつ愛情深く観察した歌にぐっとくるのだった。


・おさなごがいたくためらい触るるとき陶器の犬はいのち得るかも  中川佐和子
・さす傘に子を引き入れて叱るとき地上に母と子のみとなりぬ      〃
・十六分音符のような子らの列 桜蕊降る小径に出逢う         〃
・われがすぐ名をば忘るるその人が角を曲がりて歩み来たれり      〃
ガンダムの百個の部品を組みし子が続きの如くわが足狙う       〃
・地下Aの出口でひとと行き合いしがもう懐かしいかなしさだった    〃




 8時より「新撰組!」を観る。土方を睨みつける山南さんの眼に、陶酔するのであった。