『退屈な器』を語る会

司会=加藤治郎
パネリスト=水原紫苑、小嵐九八郎、井口一夫、錦見映理子


朗読と作品との関連を中心に、会場からの意見なども多数吸収されて、ほんとうにいろいろと考えることの多い会でした。


これは田中さんの第2歌集にあたるのですが、今回は家族の愛憎を赤裸々に綴ったものが多く読みごたえのあるものでした。
本人と作品を結びつけて考えられることの多い短歌でこれをやるのは、かなり勇気のいることだと思いますが、常に冷静な視線がそれを成し遂げた、と思います。
回想を中心としたものが多かったせいか、あらすじっぽいところもあったのが、少し残念に思ったところ。ということを、会場からの声として、一言いいました。


・隠しても海に行ったとわかるから靴にたまった砂を捨てよう  田中槐


本人による50首朗読は圧巻でした。


短歌日記